戦略① ポジショナルプレー

僕はよく「バルセロナはどんな戦い方をするチームですか?」という質問をする。

この質問でサッカーの知識をインプットしているか、経験だけでサッカーをしている・指導しているかがほとんどわかるから。


「パスサッカー」「ポゼッションサッカー」という言葉で説明する人はマスコミレベル。

枠組みを知っている人・分析の観点を持っている人は「ポジショナルプレー」と説明する。


勿論、これらの言葉を知っていることと、その指導者の指導の質は比例しない。

言葉を知っていなくても選手を伸ばすことができる人は沢山いるし、言葉を知っているけど何もできない人もいる。



僕の指導者としての強みの一つが「ポジショナルプレー」の指導。

ポジショナルプレーとはサッカーの戦略のひとつで、選手が決められたポジションをとることで、相手より優位に立ち試合を支配するスタイル。(まだ定義としては僕も曖昧な部分がある)


バルセロナやアヤックスが志向しているスタイル。

僕は選手時代にこのようなスタイルでサッカーをしてきたことが多く、

それらの経験も手伝って、今に生きている。

もちろん経験だけで指導しているわけではなく、理論もある。


ポジショナルプレーのことを「パスサッカー」「ポゼッションサッカー」と

説明するのは本質をついていないと思っている。

勿論サッカー好きの素人が言うのにはまったく問題はないのだけれど、サッカーをプレイする人や、指導する側にいる人がこれらの言葉を使うのは好きじゃない。


サッカーはゲームであり、目的は勝つことである。

戦略・スタイルは試合に勝つための手段。


ポジショナルプレーはその手段の一つで、

重要なのはポジショニングとワンタッチのプレーとドリブルだと僕は思っている。


パスはアクションの話で、パスしかしないサッカースタイルは選択肢が狭いのだから勝ちは遠のく。

ポゼッションはボール保持という意味なので、得点を取ることが目的であるサッカーの勝ちには直結しない。


ポジショナルプレーを行うことによってポゼッション率が必然的に上がるのであって、

ポゼッション率を上げるためにポジショニングを取るのではない。


よってパスサッカー・ポゼッションサッカーという戦略を志向するのは勝つという目的に対しては良くないのではないか?


サッカーはチームスポーツなので、言葉での意思統一は重要だ。

チームにとって大事な戦略・スタイルには、正しい言葉を使いたい。

明月陸

生き様・日々の挑戦の記録

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